オシロスコープを購入しました。 前回の投稿にチラっと写真に写っていた RIGOL MSO5074 です。

簡単にスペック紹介

Official site (日本語)

https://jp.rigol.com/products/oscillosopes/mso5000.html

Black Friday, Cyber Monday の時期に必死に散財を我慢していたのですが、このオシロスコープが定価 15万円くらいのところ 11万円弱だったので買ってしまいました。本体とは別にライセンス購入で機能を追加できる仕組みがあるようです。今回は購入時に 8万円分のオプションライセンス、プローブ4本も付属しています。

スペックについては

周波数帯域:   70MHz
サンプリングレート: 8 GSa/s
チャンネル数: 4 Ch
メモリ長:  200Mpts。
波形取り込みレート: 500kwfms/s

となるようです。

オシロスコープにそこまで詳しいわけでないですが、ほとんどの人には十分だと思います。開封して簡単に使用してみたのでそこまでの流れを書いてみます。

使用までの流れ

本体開封した後、以下のようなプローブが2セット入っています。それぞれ2本あるので計4本です。

付属しているプローブ 2本を Ch1(yellow)、Ch2(cyan)に差してキャリブレーションします。

キャリブレーションを行えば、あとは使用するだけです。

“Protocol Decode” という機能でロジックアナライザのように Serial 通信をデコードしてみた画像が以下です。

ロジックアナライザとして使うには Digital 16 ch を使用する方が良さそうです。 Datasheet にも Digital 16 Ch で使用する前提の記述があるように見えますが、今回専用のロジックプローブを買いそびれてしまったので Digital 16 Ch. はまだ試せていないです。

ロジック・アナライザ

· 16 デジタル・チャンネル標準、 PLA2216 アクティブ・ロジック・プローブが必要 
· 25 Mポイント・メモリ長(全デジタル・チャンネル) 
· 最高 1 GSa/s サンプル・レート · ハードウェア・リアルタイム波形レコード&リプレイ機能をサポート 
· 複合トリガ(アナログ・チャンネルとデジタル・チャンネル)とデコードが可能 
· 便利なデジタル・チャンネル・グループ化とグループ操作

他にも Web UI で簡単に制御、スクリーンショットが取れたり、タッチ操作がとても使いやすいなどありますが、スペックについてはこのくらいにしておきます。

Blog に書きたいのはスペックなどではなく。。。

How to Hack MSO5K

このオシロスコープ、特筆すべきは別のところにあります。

https://hackaday.com/2018/12/19/rigol-mso5000-hacked-features-unlocked/

このリンクに記述してあるように、あるフォーラムではこの機器がハックされておりライセンスを購入せずに有料機能を有効化できるようです。英語が読めて、ある程度のスキルがあれば誰でも試せると思います。メーカサポートは受けられなくなるでしょうし、何が起こってもすべて自己責任です。

たとえば、この投稿が手順についてまとめています。

https://www.eevblog.com/forum/testgear/hacking-the-rigol-mso5000-series-oscilloscopes/msg2833308/#msg2833308

このフォーラムを読んでいくとわかるのですが、発売されて2年ほどが経とうとしているので、出荷時の Firmware Version が昔の投稿とは違うのである程度読み進んでいかないと現行 Firmware での patch に関する投稿に辿り着かないです。 読んでも面白い内容なので初めから読むことをおすすめしますが、即座に機能を有効化したい人向けに手順を掻い摘むと

自分の出荷時の Firmware version を確認する。 フォーラム内を Version などで検索する。 その Firmware version にあった patch を入手する。添付されているはずでs。 手順にしたがい USB memory を用意する。 USB memory を差し込んでから “Local upgrade” を実行する。 とすると時間はかからないでしょう。

また、このフォーラム参加者がとても活動的で良いですね。

私のようにロジックプローブを買い忘れた人はこの Thread も読むと良い事があるかもしれません。

https://www.eevblog.com/forum/testgear/rpl1116-active-logic-probe-pod-for-1000z-series-teardown/

派生したものもあるようです。

https://www.eevblog.com/forum/testgear/ms05000-budget-logic-analyzer-probe-set-design/

おわりに

以上です。

詳細な機能については、検索すればいくらでも見つかるので記述しませんでした。

そのかわりに、ハックされている件について多少触れました。

ただ、これは法律的にどうなんですかね?さすがに RIGOL も把握していると思いますが。。。

もしもこういう戦略だとすると、個人的にはとても上手いなぁと思ってしまいました。なぜならば、技術者としては中身が把握できないツールよりは把握できるものを好むのではないかと思います。ハックはされてしまってますが、結果売れるのではないでしょうか?

私はすでにオシロスコープは RIGOL しか買いたくないと思うほどファンになってしまいました。MSO5074 を購入したことにはとても満足しています。

日々の開発に活用していきたいと思います。